Vol.17 | アジャイルメディア・ネットワーク 代表/部長

「出戻り社員が多いのが、ちょっと自慢です。」

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インタビュー/文章:森本萌乃(FABRIC TOKYO)写真:設楽桃代(FABRIC TOKYO)

「はたら区」とは?

「はたら区」は、毎回ゲストを迎えFABRIC TOKYOの社員が働き方について考えるインタビューメディアです。ゲストに「自分らしく働く仕事のヒント」を学び、FABRIC TOKYOからは世界に一着だけのオーダースーツを贈ります。

「これしかない」背水の陣で挑んだアンバサダーマーケティングで2018年に上場。

世界中の「好き」を加速させるのが仕事です

上田さん:アジャイルメディア・ネットワークという会社で代表をしています。アジャイルメディア・ネットワークを知ってくださっている方のほとんどは、アンバサダーマーケティングの会社としてご認識して下さっているでしょうか。今年の6月にちょうど会社のビジョンを刷新し「世界の好きを加速させる」という言葉を掲げました。個人の発信力がどんどん力をつける今の世の中で、その個が持つ力を最大化して、経済を活性化したいと考えています。

私のアジャイルメディア・ネットワークでのキャリアは、2007年、まだ当時SNSでブログが主流だった時に遡ります。当時社内では複数の事業を展開しており、月の売り上げが毎回不安定という課題感がありました。そこで、企業と生活者の間にある一つ一つのファンの関係性を支えたいという創業当初の思いに立ち返り、アンバサダーマーケティングに会社全体が大きく舵を切ったんです。当時はこの領域、社内で1ケタ%しか売り上げのシェアがなかったので、この選択はかなり気合い入れたなあと今振り返ってみても思います。

実は私、3代目の社長なんです

上田さん:私が社長に就任したのは2014年です。それまでは2代目の社長が引っ張ってくれていたので、当時社長の彼と当時役員の僕が立場を入れ替える形で就任しました。下克上みたいなドラマは全くなくて笑、会社のステージに応じてリードする人を変えようという考え方です。初代社長、2代目社長共に、今ももちろん役員として会社に在籍しています。僕なんて3代目のバトンをもらっただけの身なので、創業者ならではの思いや哲学は彼らには叶わない。会社の成長のステージにおいて、正しいことを判断するという使命を感じて社長になりました。

上場当日までずっと不安だったのは、社員の反応

上田さん:「上場」という言葉に対して今の世の中はすごい!と言ってくれるのですが、会社にとってそれは対外的な信頼のお墨付きでしかないと思っています。会社を担う身としては単なる通過点なので、準備は割と淡々と進めていましたし、念願叶った感覚は個人的にそこまでありません。

それよりなにより心配だったのは、社員の反応です。社内で上場がついに現実味を帯びて来たというタイミングで、極端に嬉しいとか嫌だとかいう意見が上がってこなかったんです。それがずっと引っかかっていて。上場のために会社として健全性を保つために色々整えると、働く人にとっては若干窮屈になる印象もあるじゃないですか。だからみんな嫌なのかなあって。上場セレモニーの時、社員のみんながびっくりするくらい喜んでくれたんです、それが本当に嬉しかったですね。

 

明るく出戻れる会社の雰囲気を、ずっと大切にしたい

上吉原さん:上田と共にアジャイルメディア・ネットワークで働いています、上吉原です。今年1月に部長に昇格したばかりで、実は私、出戻りの社員なんです。今回「働き方」について考えるメディアでのインタビューということで、上田さんが一緒にどうだ、って笑。

上田さん:自分らしい働き方についてのインタビュー、と聞いた時、経営者としての話よりも弊社の出戻り社員の話の方が「働き方」と言う点でお役に立てるかと思ったんです。上吉原は、僕が社長に就任してからずっと近くで支えてくれた仲間なので。

上吉原さん:私が転職したのは、クライアントに誘って頂いたことがきっかけでした。当時はものすごく嬉しくて転職を決めました。詳しくは語りませんが、その転職先での短期決戦に破れてしまったんです、笑。それでまた上田さんの元で働きたいなと思い、ご挨拶に行ったのが転職から10ヶ月後くらいですかね。

上田さん:うちには現在約60人の社員がいますが、上吉原を含めて全部で4人出戻り社員が今もいます。私たちのアンバサダーマーケティングの事業は、時代の流れを捕まえたものではなく、案件ごとにファンをつくること、すなわち人と向き合うことが何より大切です。地道にずっとやっていて、その根底が変わらないからこそ社員も戻ってきてくれるんじゃないかなと思っています。出戻り社員は、とても嬉しいです。

上吉原さん:でも上田さん、「もう一度働きたいです!」って伝えたら、「お前かっこ悪いな」って一蹴しましたよね?!

上田さん:いや、上吉原の場合はあまりにも早かったので「お前は何をなしたんだ」と聞いただけです、笑。二つ返事で戻ってくるのも面白くないかなと。基本的には戻る人ってきっと大変じゃないですか。社内外問わず、どう思われるかなあとか考えちゃうと思うし。だから、そのリスクを負ってくれること自体がもう嬉しいです。

今までもこれからも、出し惜しみのない仕事が目標

上吉原さん:僕、仕事で決めていることが一つあるんです。それは人付き合いで仕事をするということ。いつ仕事になるか分からなくても、出会った人や求められた場面ではまず全力で応えられる人でいたいんです。

上田さん:確かに、お客さんとすぐ仲良くなって帰ってくるよね。かける時間を惜しまないし、やりすぎじゃないってところまで向き合っている印象はありますね。出し惜しみのない仕事ぶりはずっと変わらないので、尊敬できるなと。

上吉原さん:会社としてはオーバーワークかもしれないですね、笑。でもこのポリシーがあるから、人間関係がいつもクリーンでいられます。仕事で出会った方との付き合いの長さや深さには少し自信があるし、今回だって、だからこそ笑って出戻れたんですきっと、笑。

節目で作りたくなるのが、オーダースーツ(上田さん)

今回の採寸で、自分の体型の謎が解けました

上田さん:初めてオーダースーツを作ったのは、上場のタイミングでした。FABRIC TOKYOのスーツではなかったのですが、やはり節目で人はスーツを作りたくなるんだなと実感しました。今回FABRIC TOKYOの採寸を初めて体験してみて、スーツについての知識を説明しながら採寸して下さる印象がありました。私は胸板が厚くてウエストが割と締まっている体型だそうです。言われてみると、これまでスーツのジャケットを着てボタンを閉めると、ジャケットの丈が上がってしまうのが悩みだったのですが、今回でその謎が解けました。補正入れていただいたので、着心地も良いです。

思ったんですけど、スーツっていう言葉、ものすごく強いですよね。いきなり敷居が高くフォーマルっぽく聞こえてしまう。FABRIC TOKYOのスーツは、お店や採寸の雰囲気ももっとカジュアルなので、普段使いしたくなるイメージでした。スーツというよりも、もっと日常に寄り添っている感覚が新鮮です。

スラックスのサイズ感が、オーダーならでは(上吉原さん)

体型変動に寄り添ってくれるのがありがたい!

上吉原さん:実は、スーツの受け取りから今日の写真撮影まで少し時間があったのですが、スーツをおろせなかったんです。シワをつけちゃいかんと思って、笑!今日着てみた感想としては、スラックスのポケットがなかなかいいなと。僕は太ももが太いので、つるしのスラックスだとポケットが浮いちゃう傾向があったのですが、今回FABRIC TOKYOでオーダーしてもらったスラックスは、スッキリしますね。心なしかシュッとスリムに見える感じもあって嬉しいです。

最近はトレーニングを始めたことで体型が変動してしまい、持ち合わせたスーツが似合わなくなってしまったんです。スーツよりもビジネスカジュアルが多くなってきていたのですが、今回、今の自分の体型に合ったスーツを作ってもらえたので、これは大活躍しそうです。

働き方が多様化することで、自己実現や自分自身の可能性を広げるチャンスは確実に増えています。その一方で、選択肢が広がったことが、逆にやりたいことや目標を定めることを難しくしていると感じる場面もまた、増えてきてたように思います。

今回インタビューさせて頂いたお二人のように、社員にとって安心して戻っていける古巣や人間関係を持つことは、ビジネスマンとして目標に向かって突き進む自信を育て、将来的に、会社や個人の成長を大きく加速させるきっかけをつくるのかもしれません。

 

編集後記:

一度見送られ旅立った場所へ再び戻ることは、恥ずかしかったり、自分のプライドが邪魔をしてなかなかできなかったり、職場という状況だけに限らず簡単なことではないと思います。今回インタビューをさせて頂いたアジャイルメディア・ネットワークのお二人は、受け入れる上田さん、戻る上吉原さん、お二人共が楽しそうにあははと笑い飛ばしお話する姿が、インタビュー中で一番印象的でした。お客様と企業との繋がりをつくる会社の商材と、縁を大事に紡いでいくお二人の人柄が、私の中で妙にリンクして心地がよかったです。(森本)

上田 怜史/上吉原 啓次
アジャイルメディア・ネットワーク 代表/部長
上田 怜史:
アジャイルメディア・ネットワーク代表。商社営業、外資メディア、モバイルプラットフォーマーを経てアジャイルメディア・ネットワーク・ネットワーク株式会社入社、2014年社長に就任。ファン育成・活性化サービス「アンバサダープログラム」を推進し2018年東証マザーズ上場。現在はアンバサダープログラムの更なる進化とテストマーケティングのプラットフォーム化や海外事業を推進。

上吉原 啓次:
アジャイルメディア・ネットワーク部長。交通広告・OOH専門の広告代理店で企画営業、スマートフォンアプリ会社のマーケティングを経て2013年に出戻りでアジャイルメディア・ネットワーク・ネットワークへ入社。現在は、ソーシャルリスニング、SNSアカウント運用ソリューションのコンサルティングチームを統括。