冬のレディーススーツ|マナーと寒さ対策を両立させる着こなしのコツ3選
「仕事で毎日スーツを着ているけど、冬場は寒くてスーツをどう着こなせばいいのか分からない...」
と悩んだ経験はありませんか?
特に、新卒の方や部署異動で、冬にスーツを着て働くのが初めてという方は、暖かさとビジネスマナーに沿った「きちんと感」を兼ね備えた着こなしって難しいですよね。
そこで今回は、冬のスーツの着こなしに悩む女性のために、おすすめの着こなしや冬用スーツの選び方、コーディネート例、よくある質問を紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
この記事を監修した人ファブリック トウキョウ
オーダーメイドのビジネスウェアブランド「FABRIC TOKYO」が企画・編集。現代にフィットする着こなしや、お客さまからよくいただく疑問をわかりやすく解説します。
1.【女性向け】冬用スーツの知っておいて欲しいこと
1-1. 夏用スーツとの違い
スーツには、春夏用、秋冬用、通年用の3種類あります。
春夏用スーツと秋冬用スーツの見分け方としては、
・春夏用は背抜き仕様、秋冬用は総裏仕様
・春夏用は薄く軽い生地、秋冬用は厚く重い生地
の2点で見分けることができます。
画像で解説しますので、「春夏用スーツと秋冬用スーツの違いが分からない... 」という方は、参考にしてみてくださいね。
・春夏用スーツ(写真左)
...背中部分に裏地がない「背抜き仕様」
・秋冬用スーツ(写真右)
...背中部分に裏地のある「総裏仕様」
春夏スーツ:薄くて、軽い生地
秋冬用スーツ:厚くて、比較的重い生地
1-2. 冬用スーツの特徴
寒い冬を暖かく過ごすためには、スーツを冬用に変えてみましょう。
生地や織り方、素材、仕様などは以下のような特徴を持っています。
- 生地:厚く比較的重い生地を使用
- 生地の織り方:細かめ
- 素材:ウール、カシミア、綿100%、ポリ混
- 仕様:スーツの背中に裏地のある「総裏仕様」
- 特徴:保温性、防寒性に優れた着心地
※生地の織り方が細かいのは、空気を通さず、体温で温まった空気を逃さないようにするためです
1-3. 冬用スーツの定番生地や柄
冬用スーツの生地には、柔らかく起毛しやすい「紡毛糸(ぼうもうし)」が使用されていることが多く、保温性に優れているのが特徴です。
ここでは冬用スーツの定番生地や柄について紹介します。ぜひ参考にして下さい。
① 定番の生地
フランネル
暖かく柔らかい肌触りが特徴のフランネル。
秋冬らしい起毛感はありながらも、毛足が短く落ち着いた印象で着られるので、フォーマルな場面にもおすすめです。
ツイード
太い糸で織った生地で、暖かく少しざらざらとした肌触りが特徴のツイード。
カントリー調の印象があり、フォーマルよりもカジュアル向きの生地です。
② 定番の柄
無地
落ち着いた印象を与える、定番柄の無地。
どんな場面でも間違いない最もベーシックな柄ですので、まずは無地のスーツを選んでおくと安心です。
ストライプ
無地に次いで、定番のストライプ柄。
ストライプの幅が細いとスタイリッシュな印象に、幅が太いとよりパワフルで貫禄のある印象になります。
柄物に挑戦するのが初めての方は、幅が細いストライプが使いやすくておすすめです。
チェック
おしゃれでカジュアルな印象を与えるチェック柄。
服装規定の厳しい職場や、重要な商談などでは避けるのが安心です。
職場の服装規定が緩い場合は、おしゃれさと季節感を演出できるのでおすすめです。
2. 冬の外回りでも好印象を保ち、暖かく着こなすコツ
2-1. インナーは「薄手のニット」が定番
薄手のニットなら、シャツやブラウスに比べて防寒性があり、秋冬らしい季節感も演出できるのでおすすめです。
ニットの中でも、網目の細かいハイゲージニットを選びましょう。
ハイゲージニットなら、網目が目立ちにくく、すっきりとした綺麗めな印象で着こなせます。
網目の粗いローゲージニットはカジュアルな印象が強くなるため、スーツのインナーとしては避けるのが無難です。
2-2. コートは「トレンチコート」か「チェスターコート」
寒い冬場、通勤や外回りの際にコートは欠かせません。
お客さまの前ではコートを脱いでいるものの、スーツの上にカジュアルなコートを着ているとチグハグした印象に...
ビジネスシーンに相応しいコートを準備しておきましょう。
ビジネス用のコートが初めてなら、
・トレンチコート
・チェスターコート
がおすすめです。
シンプルなデザインですので、「きちんと感」を保ちつつ、長く着られます。
色味は黒やネイビー、グレーなどの暗めの色を選ぶことで、ビジネスシーンにも馴染みやすく、誰からも不快感を持たれない、間違いない着こなしができます。
また、着丈の長さはヒップを覆うくらいの長さがおすすめです。
営業職の方は、取引先への訪問時にコートを脱いだ際、ロングコートは場所をとってしまい、着脱にもたついてしまう可能性があります。
ヒップを覆うくらいの長すぎないコートを選びましょう。
2-3. 防寒グッズはマフラーが定番
冬用スーツの上にコートも着ているけど、それでも寒さに耐えられない...
という場合の防寒グッズとしては、マフラーが定番です。
首は皮膚が薄く、太い頸動脈が通っているため、首を温めることで体全体の血流が良くなり、体温をあげてくれる効果があります。
コートと同様に、ベーシックな色味の「織り」のマフラーを選びましょう。
マフラーには「織り」と「編み」の2種類がありますが、「編み」のマフラーはカジュアルな印象が強くなるので、ビジネスシーンでは避けましょう。
織りのもの
縦糸と横糸が直角に交差した平面的な生地。スッキリとした綺麗めな印象。
編みのもの
糸がループ状に並んでいる立体的な生地。ボリュームがありカジュアルな印象。
3. 【冬向け】レディーススーツのお手本コーデ5選
ネイビースーツ
- ダークネイビーのスーツに黒のニットとパンプスを合わせることでモードな印象になります
- 全体的にダークトーンなので、足元はパンプスを合わせて足の甲を見せることで重くならずメリハリが出ます
ネイビースーツ
- かっちりした雰囲気のネイビースーツも、首の詰まったニットを合わせることでカジュアルな印象に◎
- ほどよくゆとりのあるストレートパンツなら、中に保温性の高いストッキングを履いても引っかかりにくく、暖かく着られます
ネイビースーツ
- スーツよりも濃い色のニットを合わせることで、スッキリとシャープな印象で着られます
- 全体的に暗い色味でも、足首を見せることでアクティブな印象がつくれます
グレー
- チャコールグレーのスーツに鎖骨の見える白のインナー、黒の小物を合わせることでぼやけた印象にならず、きちんと感を保てます
- アクセサリーは華奢なネックレスを合わせることで、ほどよく華やかに、女性らしい印象で着られます
グレー
- トーンの落ち着いたグレーベージュに黒のニットとパンプスを合わせることでメリハリが出るため、のっぺりした印象にならずにクールな印象で着られます
- ノーカラージャケットとストレートパンツでかっちりしすぎず、こなれた雰囲気をつくれます
4. よくある質問Q&A
Q. 冬のスーツでNGなアイテムや着こなしはありますか?
A. 基本的に靴下や黒タイツはNGです。
パンツスーツ、スカートスーツどちらの場合も、ベージュのストッキングを合わせましょう。
服装既定が緩く、靴下を履いてもOKな職場の場合は、スーツや靴の色に合わせた靴下を履きましょう。
パンツ丈の長いスーツであれば、靴下が見えにくいため、スーツや靴の色に合わせ、柄やワンポイントのない靴下を選べば違和感なく着こなせます。
Q. 着膨れが気になります。すっきり着こなすコツはある?
A. サイズの大きいスーツやコートは避け、できるだけ薄手のインナーを選びましょう。
着膨れする要因として、オーバーサイズの洋服を着ることでシルエットが大きく見えてしまったり、厚手のインナーが上着に響いて大きく見えることが挙げられます。
スーツを綺麗に着こなすために、サイズ選びで押さえてほしいポイントを解説します。
① ジャケットは肩幅に合うサイズを選ぶ
肩幅の適正サイズを見るときは、肩先が落ちていないか、二の腕にゆとりが出過ぎていないかを確認しましょう。
② ジャケットの袖丈の長さを合わせる
特に袖丈の長さが合っていないと、垢抜けない印象を与えてしまいます。
ジャケットの袖丈は手首が隠れ、親指が完全に見える長さで合わせましょう。
③ パンツ丈は履く靴に合わせる
ローヒールの場合
パンツ丈と合わせる靴の高さで与える印象が変わります。
より若々しくフレッシュな印象なら足首が見える長さ、落ち着いた印象で大人っぽく見せたいなら足首が隠れる長さを選ぶのがおすすめです。
ハイヒールの場合
Q. スカートスーツでも暖かく着こなすコツはありますか?
A. スカートスーツを暖かく着こなしたい場合、ストッキング風の防寒タイツがおすすめです。
スカートの場合、膝下が出てしまうため、足元から冷えてしまい、特に寒さを感じやすいです。
ビジネスマナーとして黒タイツはNGなので、ベージュのストッキングを着用する必要があります。
ベージュのストッキングは薄く、寒い印象がありますが、最近では裏起毛や厚手のストッキング風
のタイツも販売されています。
ストッキング風の防寒タイツなら、見た目はきちんと感がありながらも、暖かく過ごせるのでおすすめです。
Q. 衣替えはいつ頃したらいいですか...?
A. スーツには春夏用、秋冬用、通年用の3種類があると「1-1. 夏用スーツとの違い」でご紹介しましたが、簡単に分けると、スーツの衣替え時期は以下のようになります。
・春夏用:4〜9月(目安:最高気温20度以上)
・秋冬用:10〜3月(目安:最高気温20度以下)
・通年用:年中OK
職場の上司や先輩のスーツ姿を見て判断するのが安心ですが、周りに参考にできる方がいない場合は、大体最高気温20度を目安に、4月と10月ごろから徐々に衣替えをし始めるのがおすすめです。
5. まとめ
冬に「きちんと感」を保ちながら、暖かく快適にスーツを着こなす際の基本知識と着こなしのコツをおさらいします。
・冬用スーツは総裏仕様、厚くて重い生地で作られているのが特徴
・インナーは薄手のハイゲージニットが定番
・コートは「トレンチコート」か「チェスターコート」がおすすめ
もし、「既製品だと、満足いくサイズが見つからない...」という方はオーダーという選択肢を考えてみてもいいかもしれません。
FABRIC TOKYOではウィメンズラインをご用意していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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