スーツの袖丈の正しい測り方を解説!ジャケットはどのくらいの長さが適切?
スーツはサイズ感によって大きく印象が変わります。せっかく上質なスーツを手に入れても、袖丈のサイズ感を間違えてしまえば一気にダサくなってしまうことも……。
とはいえ、スーツの袖丈をどのくらいの長さにすればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。正しい袖丈の長さを知り、スーツをスタイリッシュに着こなしましょう。
本記事では、スーツの袖の種類や適切な袖丈の長さ、袖丈に関するQ&Aなどを紹介します。
この記事を監修した人ファブリック トウキョウ
オーダーメイドのビジネスウェアブランド「FABRIC TOKYO」が企画・編集。現代にフィットする着こなしや、お客さまからよくいただく疑問をわかりやすく解説します。
1. スーツのジャケットの袖は3種類
ジャケットの袖は、ボタンの付け方によって3種類に大別できます。まずは、それぞれの袖の特徴やメリット・デメリットを紹介します。
1-1. 開き見せ
開き見せ(あきみせ)とは、ボタンもボタンホールもあくまでも飾りで、実際には袖口が開かない袖のことです。
既製品を始め多くのスーツではこの開き見せが採用されています。オーソドックスで無難ですが、袖口に個性を出したい人は他のタイプを選ぶといいでしょう。
開き見せは「並びつけ」と呼ばれることもあります。
1-2. 重ねボタン
重ねボタンは、袖口の飾りボタン同士が重なり合うように付けられた仕立てです。重ねボタンのジャケットは手元に立体感が生まれ、優雅な雰囲気になります。
機械では重なるようにしつらえるのが難しいため、基本的に手縫いでボタンが付けられます。オーダーならではの仕様でコストがかかるのが難点です。
重ねボタンは「重ねつけ」「キッスボタン」「キッシングボタン」と呼ばれることもあります。
1-3. 本切羽
本切羽(ほんせっぱ)はボタンを外せば実際に袖口が開くようになっている仕立てで、「本開き(ほんあき)」と呼ばれることもあります。本切羽のメリットは、袖口を開けて抜け感を演出できることです。夏場は袖をまくることで手首まわりを涼しくできます。
オーダースーツの醍醐味的な仕様ですが、近年では本切羽仕様の既製品スーツも増えています。ただし、オーダースーツで本切羽仕様を選ぶときは追加料金がかかるので注意が必要です。開き見せなどと比べて袖丈の直しが難しいデメリットもあります。ビジネスウェアのオーダー専門店「FABRIC TOKYO」ではプラス3,000円で本切羽仕様にカスタマイズできます。
本切羽を始め、袖の仕様については「本切羽加工オプションでスーツに高級感を演出!メリットから料金まで徹底解説」で詳しく説明しています。合わせてご確認ください。
2. スーツの袖丈の適切な長さとは?
相手に好印象を与えるためには、スーツのサイズ感が何よりも重要です。スーツが大きすぎるとだらしない印象に、小さすぎると窮屈な印象になります。ジャケットとパンツで印象が決まるからこそ、ジャストフィットなサイズのものを選びたいところ。
ジャケットの袖丈もスーツ姿の印象を左右する大切なポイントです。スーツの袖丈の適切な長さについて解説します。
2-1. 親指から袖口までの距離は11~12cmが目安
ジャケットの袖丈を決めるときは、親指から袖口までの長さに注目してみてください。腕を下ろしたとき、親指の先から11~12cmの場所に袖口がくるとバランスよく見えるといわれています。
もちろん個人差があるので一概にはいえませんが、一つの目安として覚えておくといいでしょう。大ざっぱな目安としては、腕を下ろしたときに手首が袖でちょうど隠れる程度だと考えてください。
2-2. シャツの袖口を1~1.5cm見せる
ジャケットの袖丈は、シャツの袖口とのバランスも重要です。スーツスタイルでは、シャツの袖口がジャケットの袖から1~1.5cm程度見えるのが美しいとされています。ジャケットの袖丈が短すぎても長すぎても締まらない印象になるので注意してください。
2-3. 場合によっては短めの袖丈がおすすめ
ジャケットの袖丈は着用する場面に応じて調整するのがおしゃれです。
短めの袖丈がおすすめの場面としては、カジュアルシーンやデスクワークなどが挙げられます。袖丈は短いほどカジュアルな印象になるため、プライベートには短めの袖丈がおすすめです。また、デスクワークでは袖丈が長いと袖口がデスクで擦れ、生地が傷む場合があります。
そのほか、カフリンクスを付ける場合も袖丈を短く仕立てるのが賢明です。カフリンクスが袖口に引っかかる恐れがあるため、なるべく袖丈を短くしておきましょう。
カフリンクスはシャツの袖口を固定するためのアクセサリーです。袖口を二重に折り返すダブルカフスシャツを着るときに使用します。カフリンクスについては「カフス(カフスボタン)の種類や付け方は?カフスの疑問を解決!」で紹介していますので、こちらも合わせてご確認ください。
2-4. 袖丈以外にも確認するべきポイント
ジャケットをジャストフィットで着こなすには、袖丈だけでなく、肩、襟周り、首回り、腹回りのフィット感を確かめる必要があります。まずは肩のフィット感を確認しましょう。肩の縫い目の部分を指でつまめる程度のサイズが適当です。同時に、襟が首まわりに沿うようにフィットしているかどうかも確かめましょう。
腹まわりのサイズ感は、フロントボタンを留めたとき、内側に手のひらが入る程度がちょうどいいです。着丈の長さはヒップラインが隠れる程度が適切とされています。
パンツのウエストには、腹まわりと同じように手のひらが入るぐらいの余裕を設けてください。裾はシングル・ダブルともに、靴の甲に当たらない長さがおすすめです。
3. スーツの袖丈に関するQ&A
最後に、袖丈の測り方や直し方など、スーツのジャケットの袖丈に関するQ&Aを紹介します。
3-1. 袖丈は両腕測らないとだめ?
袖丈を決めるときに注意したいのが、左右の腕の長さは必ずしも一緒ではないということです。片方の腕だけ測ってスーツを仕立てると、反対の袖丈が適切な長さにならない恐れがあります。体型にフィットしたスーツを作りたい場合は、両腕の長さを測るのが鉄則です。
ただし、既製品のスーツでは左右の袖丈を個別に調整できず、アンバランスな仕上がりになります。ジャストフィットを目指すのであれば、オーダースーツの利用をおすすめします。
3-2. スーツの上に着るコートの袖丈はどのくらいが適切?
スーツの上に着るコートの袖丈は、ジャケットの袖丈より2~2.5cmほど長くなるようにしましょう。コートの袖口からジャケットやシャツの袖が見えると野暮ったい印象を与えます。
3-3. 既に買ったスーツの袖丈が合わない。どうすればいい?
購入したスーツのジャケットの袖丈が合わない場合、袖丈を直す必要があります。袖丈を直すには、店に依頼する方法と自分で直す方法の主に2パターンです。
袖丈の直しを依頼できる店としては、購入した店舗やお直し専門店、クリーニング店などが挙げられます。どれを選んでも料金はあまり変わらないので、便利なところに依頼するといいでしょう。
自分で袖丈を直すときは、ボタンを外してから袖を詰め、あらためてボタンを取り付けます。裾上げテープなどで直すこともできますが、ボタンの位置がずれるので注意が必要です。
なお、本切羽仕様のジャケットの袖丈直しはアームホールから生地を詰める必要があるのでプロに依頼しましょう。
4. まとめ
スーツはジャストフィットでないとおしゃれに着こなせません。袖丈を含め、適切なサイズ感の見極め方を押さえておきましょう。
袖丈の長さは、親指から袖口までの距離が11~12cm程度になる長さが適切とされています。ただし、例外もあるのでワークスタイルやコーディネートに合わせて調節してください。
購入したスーツの袖丈が合わない場合は、専門店などに依頼して直す必要があります。スーツの直しを事前に防ぎたい人は、オーダーメイドでジャストサイズのスーツを仕立ててみてくださいね。
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