スーツって洗濯していいの?洗えるウォッシャブルスーツを実際に洗濯してみた!
「スーツのクリーニングって何かと面倒...」ビジネスウェアの手入れはお金も手間もかかって大変ですよね。
そんな悩みを解決してくれるのが、「自宅で洗えるスーツ」です。
でも、「本当に自宅で洗って大丈夫?」「シワになるのでは?」と不安な方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は実際にスーツを洗濯して実証してみました。果たして結果やいかに!?
※必ず洗濯タグをご確認ください
今回お伝えする内容は特殊な加工が施されていないスーツにのみ活用できます。洗濯タグ表示を必ずご確認の上、実施してください。
1. スーツは家で洗濯できる?
自宅で洗えるスーツなら、適切な洗濯方法さえ守れば簡単に洗濯できます。まずは、洗えるスーツかどうかを確かめてみましょう。自宅で洗濯できるなら、いざというときも安心ですよ。
1-1. 素材や洗濯表示をチェック!
自宅で洗濯できるかどうかは、スーツの素材によって異なります。一般的なスーツは、水に弱い繊維で作られているため自宅で洗濯すると型崩れや縮み、色落ちなどが発生してしまいます。なかでも、ウールやカシミヤはデリケートな素材なので洗濯ができません。洗濯できる素材はポリエステルでウォッシャブル仕様のスーツです。
自宅で洗濯ができるか確かめる場合は、洗濯表示のタグを見ればすぐにわかります。洗濯桶の上部に、湯水を表す波々の線と水温を示す数字が描かれたマークが目印です。これは「家庭洗濯可能」を表すマークで、洗濯機で洗えることを示しています。
また、洗濯桶の中の数字は水温の上限を示しています。例えば、洗濯桶の中にある数字が「40」であれば40℃以下のお湯、「30」なら30℃以下のお湯で洗えるということです。
洗濯表示を確認する際は、洗濯桶の下の線の数もチェックしてください。洗濯桶の下に線がない場合は、洗濯機の「標準コース」で洗えます。
洗濯桶の下に1本の線があれば弱水流やソフト洗い、2本の線なら手洗いコース、デリケートコースなどのさらにやさしい洗濯コースがおすすめです。一方、桶のなかに手の表示がある場合は「手洗い推奨」、桶全体にバツ印があれば「家庭洗濯禁止」を示しています。
クリーニング店では、水を使わず石油系の有機溶剤によって汚れを溶かします。
1-2. スーツを自宅で洗濯するメリット
スーツが自宅で洗えれば、クリーニングに出す手間が省けるだけでなく、クリーニング代の節約にもつながります。クリーニングを利用すると、特急料金や染み抜き処理代などが加算されて数千円かかってしまうことも……。
自宅で洗濯すれば、かかる費用はわずかな洗剤や水道代、電気代のみです。いつでも洗えるので、汗をかきやすい夏でも清潔に着用できます。
2. スーツを洗濯する前のチェックポイント3つ
スーツを初めて洗濯するときは、「失敗して着れなくなったらどうしよう」と不安に思う人もいますよね。洗濯前に気をつけたいチェックポイントを3つ説明します。
2-1. 色落ちしない?
生地の色や染め方によっては、洗濯で色落ちするものもあります。洗濯表示は素材の扱い方を示しているため、色落ちまでは判断できません。あらかじめ目立たない部分で、色落ちしやすいかどうかを確かめておくと安心です。
方法はいたって簡単。まずは、ズボンの裏側など可能な限り目立たない部分に、おしゃれ着洗い用の中性洗剤の原液を少量染み込ませます。5分程度たったらペーパータオルやティッシュを当ててみて、生地の色が付くようなら自宅洗濯は諦めましょう。色が付かなければ色落ちの心配はなく、自宅で洗濯ができます。
2-2. ほつれたり穴が空いたりしていない?
ズボンのお尻部分の縫い目がほつれていたり、生地に穴が空いていたりすれば、洗濯によってさらに悪化してしまいます。
自宅で洗濯をしないにしても、ほつれや穴は小さいうちに自分で補修したり、専門店に依頼したり早めのケアが必要です。たとえダメージを受けていなくても、デリケートなスーツはやさしく洗いたいもの。洗濯機でスーツを洗濯する場合は、長持ちさせるためにもネットに入れて洗うようにしてください。
2-3. ポケットの中に物は入っていない?
洗濯する前に、必ずスーツのポケットの中を確認しましょう。ポケットに得意先の名刺や大切な手帳を入れたまま洗濯すると修復できない状態になってしまいます。
また、ペンを入れたまま洗濯してしまうとインクが漏れ出してスーツがシミになってしまうことも。ジャケットの外ポケットだけでなく、内ポケットやズボンのポケットまでしっかりと確認するようにしてください。
3. スーツの洗濯方法
スーツを洗う前に用意する物や手順を説明します。用意するものは少なく、手順も覚えてしまえば簡単です。ぜひ挑戦してみてください。
3-1. 用意するもの
- 洗濯ネット
- おしゃれ着洗い用の中性洗剤
- スーツ用ハンガー
スーツを洗濯するときは、摩擦や型崩れを防ぐために「洗濯ネット」に入れるのがマスト。スーツ専用のネットなど、目の細かい大きめのものがおすすめです。洗剤は、デリケート素材が洗えるおしゃれ着洗いの中性洗剤を選んでください。普通の洗剤は弱アルカリ性なので洗浄力が強く、デリケートなウールなどの素材を洗うとダメージを与えてしまいます。
干すときは、肩部分に厚みのある丈夫な素材の「スーツ用ハンガー」を使うようにしてください。ジャケットの型崩れを防げますよ。なかでも、肩部分の形態を整えるため、肩に厚みのあるプラスティック製のハンガーがおすすめ。パンツも同様で、形を崩さないようにクリップの付いたスラックス用のハンガーを使用するようにしてください。
3-2. 洗い方の手順
- 洋服ブラシでスーツ全体のホコリを落とす
- ジャケットのボタンを留めずに形を整えて平置きする
- ズボンのセンターの折り目を揃えて、身頃の幅に合うように2つか3つ折りにする
- ジャケットの胸部分にスラックスを乗せて、左右の袖を内側に重ねる
- ジャケットの裾部分をスラックスに重ねるように、上下2つ折りにする
- 形を崩さないように洗濯ネットに入れる
正しい手順で洗濯することでヨレやシワを防ぎ、仕上がりに差が出ます。洗濯機のコースは、洗濯表示マークに合わせて「手洗い」「ドライ」「弱水流」「ソフト洗い」などを選びましょう。脱水はシワがつかないように短めにしてください。1分以内がおすすめです。
スーツの畳み方はこちらの動画でも紹介しています。合わせてご確認ください。
3-3. 干すときの注意点
脱水が終わったらすぐに取り出して手早くシワを伸ばしましょう。
ジャケットは袖や脇、背中央などの縫い目を軽く引っ張って伸ばします。ハンガーにジャケットを掛けて、左右の手の平で生地を挟みます。パンパンとシワを伸ばすように軽くたたいて形を整えてください。
ズボンは、左右のセンターの折り目を揃えて全体を軽くたたいておきましょう。ウエストと両足を広げて筒状にし、裾を上にして干すことで、中に空気が通って早く乾きます。乾いた後の見栄えが断然違いますよ。
干す場所もポイント。風通しの良い場所で陰干しすることで、耐久性もキープできます。
3-4. アイロンがけをするときの注意点
アイロンをかける場合は中低温に設定したうえで、当て布を使用してください。高温でアイロンがけをすると、生地にダメージを与える場合があります。
4. スーツを実際に洗ってみました
「洗濯できるとはいえ、やっぱり不安」「実際、洗濯したらどうなるの?」。そんな不安や疑問を抱えている人のために、FABRIC TOKYOの洗えるスーツを洗濯してみました。
まずは洗濯表示をチェックし、洗濯できるスーツか確認します。洗濯桶の上部に、湯水を表す波々の線と水温を示す「30」のマークがあるので、洗えるスーツであることが確認できました。桶の下に2本の線があるので、「手洗いコース」で洗うことに。
シワにならないよう脱水が始まってから1分ほどでスーツを取り出し、浴室乾燥をつけた浴室で干してみました。今回は、ジャケットはハンガーにかけて釣り干しに、スラックスは裾を上にした状態で干しました。
洗ってみた結果……
本当に洗って大丈夫でした!
正直、洗えるスーツとはいえ、「洗濯をして生地を傷めないか」「シワが残らないか……」などと少なからず不安もありましたが、そんな不安もなんのその(!)。洗濯前に気になっていた腕やボタン近くのシワが消え、むしろ洗う前よりも状態が良くなり、自分でも驚くほどでした。
ウールとポリエステルの混紡のため、どうやら、濡らすことによって水分の重みで引っ張られ、干している間にシワが伸びたようです。びっくり。
これならクリーニング店に持っていかず、かつアイロンがけもせずにガシガシ家で洗っても大丈夫だな、と安心できました。ただし、干す時に折れ曲がったりすると、さすがにシワとして残る可能性もあるので、干す前にしっかり伸ばす必要があると感じました。
5. おすすめの洗えるセットアップスーツ3選
FABRIC TOKYOが自信を持っておすすめする洗えるスーツをご紹介します。
5-1. 人気NO.1の「WASHABLE WOOL STRETCH」
見栄えと機能を高次元で兼ね備えたFABRIC TOKYOの人気NO.1セットアップスーツ(2024年5月時点)。
エクストラファインウールという高級ウールを使用しながらも、手軽に自宅で洗えるのが魅力です。
5-2. 暑い季節におすすめ「WASHABLE WOOL STRETCH AIR」
WASHABLE WOOL STRETCHの春夏仕様の生地で夏におすすめ。
軽い着心地に加えて、通気性がよく、しかも洗えるので、汗ばむ季節に重宝します。
ビジネスで使いやすい色柄を豊富に揃えているのも魅力です。
5-3. ワンランク上の「PAULO OLIVEIRA」
ストレッチ、防シワ、ウォッシャブルなどの機能性と、ウールが持つ上質な質感を併せ持つワンランク上のアイテムです。
色柄も豊富に用意しているので、周りと差をつけたい人におすすめです。
6. 洗えるスーツが5万円台でオーダーできる!
スーツは自宅で洗える時代になりました。FABRIC TOKYOのウォッシャブルスーツなら、色落ちや型崩れを気にせず自宅で安心して洗濯できます。正しい洗濯方法をマスターしてぜひ活用してくださいね。
FABRIC TOKYOでは、店舗で採寸してクラウド上にデータを登録しておけばオンラインでシャツやスーツのオーダーが可能です。採寸は30分程度なのでお気軽にお越しください。