ニットの伸び縮み、簡単に戻せる!原因と対処法をご紹介します
お気に入りのニットは少しでも長く、大切に着たいですよね。
ニットは伸縮性があるので、他の洋服に比べて特に伸び縮みが起こりやすいのが特徴です。間違ったケア方法、保管をしていると伸び縮みしてしまい、手遅れになってしまうことも……。
気に入ったニットを長く着ていると付きまとうニットの伸び縮みの原因や対処法、防止方法、伸び縮みしにくいニットをご紹介します。ご家庭で簡単にできる対処法なので、この記事を参考にぜひチャレンジしてみてくださいね!
この記事を監修した人襟川 諒佑|ANSWER 編集部
FABRIC TOKYOの各店舗にて、お客さまのコーディネートをご提案しながら、ビジネスファッションの情報を発信するメディア「ANSWER」編集部に所属中。趣味は古着屋めぐり。カジュアルめなコーディネートを考えるのも好きです👔
ニットが伸び縮みする原因は?
ニットには「ウール」「アクリル」「コットン」などの繊維が一般的に使われています。「水」や「摩擦」「熱」が原因でこれらの繊維が絡まって縮んだり、「重力」で繊維が引っ張られたりしてしまい、繊維の形が崩れ、結果としてニットが伸び縮みしてしまうのです。
ニットをハンガーにかけて干すと、重力で「袖」や「着丈」が伸びてしまいます。洗濯したニットは水の重みでさらに重力がかってしまうので、特に注意が必要です。
また、タイトなニットも要注意。着ているうちにニットが引っ張られてしまい、徐々に「身幅」が伸びてしまいます。
繊維は水に濡れると膨張し、膨張した繊維が絡まって縮んでしまいます。
洗濯をすると、濡れたニットが洗濯機の中の洗濯槽に衝突を繰り返し、繊維が絡まってしまうことが縮みの原因です。
また、乾燥機にかけると熱でニットの繊維が縮んでしまい、大幅に縮んでしまうこともあるので注意が必要です。
ニットが伸び縮みすることによるデメリット
少し伸び縮みしているだけで、「サイズが合っていないのでは?」「身だしなみに気を使っていない人なのかな?」とだらしない印象を持たれてしまうことも珍しくはありません。
相手に好印象を与えるためにも、伸び縮みしたニットには注意してくださいね。
ニットの伸び対処法3選
「伸びてしまったニットはもう元に戻せない」と諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか?
でも、ニットの伸びは意外と簡単に戻すことができます。その方法をお伝えします。
今回お伝えする内容は特殊な加工が施されていないニットにのみ活用できます。洗濯タグ表示を必ずご確認の上、実施してください。
ドライヤー
ニットが部分的に伸びてしまった場合におすすめなのが、ドライヤーを使ったケア方法です。
とても簡単で、すぐにでも実践できる方法なのでぜひ試してみてくださいね!
- ドライヤー
- 水
- 伸びた箇所に水を軽くスプレーしてニットを濡らします。
- 濡れた箇所をドライヤーで乾かします。
ドライヤーはニットから5〜6cm程の距離で当てるようにしましょう。ニットが乾いたら完了です。
スチームアイロン
部分的に伸びたニットは、アイロンを使っても元に戻せます。
ご自宅にあるスチームアイロンで簡単に伸びたニットを復活させられるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
- スチームアイロン
- 水
- 伸びた箇所にスチームアイロンのスチームを少し離して当てます。
- スチームを当てた箇所を手で揉みます。
- 揉んだ箇所にアイロンを10秒程軽く当てます。
長い時間アイロンをかけると生地が焦げてしまう可能性もあるので、アイロンのかけすぎにはご注意ください。
スチームアイロンの温度は高温で、ニットから2、3cmほど離してスチームを当ててください。
タンブラー乾燥機
全体的に伸びたニットには、タンブラー乾燥機が効果的。伸びたニットを一気に元通りにすることができます。
タンブラー乾燥機によるケア方法は「コットン」や「リネン」などの植物性の繊維には効果を発揮します。一方で、「ウール」や「カシミア」などの動物性の繊維、「ポリエステル」や「アクリル」などの化学繊維の場合は縮みの原因になります。必ず洗濯表示を確認してからお試しください。
- タンブラー乾燥機
- 水
- ニットを水に濡らします。
- 乾燥機に入れて乾くまで乾燥させます(20〜30分ほど)。
乾燥機に長時間入れると、ダメージや縮みの原因にもなるのでご注意ください。
ニットの縮み対処法3選
ここまで伸びたニットの対処法をお伝えしましたが、ここからは縮んだニットを元に戻す方法を紹介します。
縮んだニットもご自宅にある物で簡単に直せるので、ぜひ試してみてくださいね。
今回お伝えする内容は特殊な加工が施されていないニットにのみ活用できます。洗濯タグ表示を必ずご確認の上、実施してください。
ヘアトリートメント
「ウール」や「カシミア」など、動物性の繊維で織られたニットに特に有効な対処法です。
縮んだニットは、例えるなら「髪の毛が傷んで絡まっている状態」と同じです。縮んだニットにヘアトリートメントを馴染ませ、少しずつ手で伸ばしてあげると縮んだニットが元通り。ヘアトリートメントに含まれる「ジメチコン」という成分がニットの縮みを解消してくれます。
すべてのトリートメントに「ジメチコン」が配合されているわけではありませんので、成分表示を確認してから試してみてくださいね。
- (ジメチコン入り)ヘアトリートメント
- お湯
- ヘアトリートメントを少量のお湯で溶かし、洗面器に入れます。
- ニットがトリートメント液に染み込むように30秒ほど浸します。
- ニットを取り出して軽く絞ります。
- 濡れた状態でニットを少しずつ手で引っ張るように伸ばします。
- 平干しをします。
ニットを手で引っ張って伸ばす際は、型崩れしてしまう恐れがあるので、あまり強く引っ張らないように気をつけてくださいね。
柔軟剤
「コットン」や「リネン」など、植物性の繊維で織られたニットには柔軟剤が有効です。
ヘアトリートメントを使った縮みの対処法と手順は同じなので、同じ要領で試してみてくださいね。
- 柔軟剤
- お湯
- 柔軟剤と同じ量のお湯を混ぜ合わせ、洗面器に入れます。
- 柔軟剤を溶かしたお湯にニットを30秒ほど浸します。
- ニットを取り出して軽く絞ります。
- 濡れた状態でニットを少しずつ手で引っ張るように伸ばします。
- 平干しをします。
ヘアトリートメントを使った対処法と同じく、ニットを伸ばす際はあまり強く引っ張らないようご注意ください。
スチームアイロン
スチームアイロンはニットの伸び縮みのどちらにも有効なのでご用意しておくと便利ですよ。
ゴワゴワと縮んでしまったニットも、スチームアイロンがみるみる元通りにしてくれます。
- スチームアイロン
- アイロン台
- 水
- ニットをアイロン台に広げます。
- ニットにスチームを当てます。
- 手で引っ張るように少しずつ縮みを伸ばします。
- 元に戻るまで繰り返します。
スチームを当てる際は、スチームアイロンを少し浮かせてたっぷりと噴出するのがポイントです。
型崩れの原因になるので、ニットをあまり強く引っ張らないようご注意ください。
ニットの伸び縮みを防止するコツ
ニットの伸び縮みは、保管方法に少し気を配るだけで防げます。その方法をお伝えします。
「お洒落着洗剤」を使う
ニットを洗う洗剤はお洒落着洗剤がおすすめです。
お洒落着洗剤は「シリコン」が含まれた中性洗剤です。「シリコン」はヘアコンディショナーなどに含まれている成分で、繊維にダメージを最小限に抑えられます。
また、他の洗濯物と分けて洗濯機の「手洗いモード」で洗うことでニットの縮みを防げます。
ニットの縮みは洗濯のときに起きやすいので、使う洗剤や設定に気をつけて洗ってくださいね。
洗濯後は「平干し」する
ニットは干す時に重力がかかって伸びてしまいます。洗濯した後に干す場合は水の重さも含まれているので、特に伸びてしまいます。
平干しすればニットにかかる重力が分散され、ニットの伸びを防止できます。必ず平干しで干すようにしてくださいね。
乾いたら「畳んで」保管
ニットは伸縮性のある洋服なので、少しでも重力がかかると徐々に伸びてしまいます。
ニットは畳んで保管が鉄則です。ニットをハンガーにかけて保管している方は、畳んで保管するようにしてくださいね。
伸び縮みしにくいニット「JOB KNIT」「JOB KNIT WARM」
「伸び縮みしにくいニットがあればいいのに」
「ケアが面倒だな……」
そんな方におすすめなのがFABRIC TOKYOの「JOB KNIT」と「JOB KNIT WARM」です。自宅で洗えるだけでなく、洗濯による縮みも起きにくいのが特徴の一つ。しかも、軽くて編み目が細かいのであまり伸びないのもポイントです。
そのほかにも、毛玉ができにくくシルエットがシャープなどお伝えしたいポイントは盛りだくさん。FABRIC TOKYOが自信を持っておすすめする「JOB KNIT」と「JOB KNIT WARM」をご紹介します。
ウール100%なのに毛玉になりにくい
ウール100%のニットは暖かくて見栄えが良いというメリットがある一方で、毛玉になりやすい点がデメリット。しかし、FABRIC TOKYOの「JOB KNIT」と「JOB KNIT WARM」は、ウール100%にもかかわらず、毛玉・毛羽立ちが起きにくいのできれいな状態を保てます。
毛玉ができたニットはだらしない印象を持たれてしまうこともあります。ニットの毛玉に悩まされていた方にぜひおすすめです。
ジャケットでもごわつかないシャープなシルエット
ジャケットの下にニットを着ると、窮屈に感じる方もいるのではないでしょうか?「JOB KNIT」と「JOB KNIT WARM」は薄手の生地でできているので、ジャケットの下に着てもごわつかずすっきりと着こなせます。
しかも、登録されている採寸データから自動で適正なサイズを判定し、ご提案しますので、体にフィットしたニットを着ることができます。
薄手で体にあったニットならジャケットの下に着ても窮屈に感じません。体に合ったシャープなシルエットなので、ニット1枚で着ても見た目もスッキリきれいに着ることができます。
クルーネックやカーディガンなど4種類を用意
「JOB KNIT」はクルーネックとカーディガン2種類の形をご用意しています。
「クルーネック」は首周りの肌が見えすぎない設計なので、カジュアルすぎずきちんと感のある装いに。「カーディガン」はVネック部分を少し浅めにデザインすることで、ボタンを開けてもスタイリッシュな着こなしに。
一方、「JOB KNIT WARM」はタートルネックとモックネックの2種類をご用意しています。
「タートルネック」はビジネスにはもちろん、リラックススタイルにもぴったり。「モックネック」は首回りがすっきり見えるので、上品な印象を演出できます。
まとめ
ケア方法や保管方法に少し気をつけるだけでニットの伸び縮みは解消できます。特におさえておくべきポイントは3つです。
- ニットの伸び縮みは洗濯、干すタイミングで起きやすい
- 伸び縮みどちらにも有効なのは「スチームアイロン」
- 伸び縮みしにくいニットはケアが簡単
ニットは伸び縮みがしやすいデリケートな洋服です。
今回ご紹介したケアをするだけでニットの伸び縮みをきれいに解消し、防止することができます。
ぜひ参考にして、お気に入りのニットを長持ちさせてください。ケアが面倒な方は、伸び縮みしにくく毛玉もつきにくい「JOB KNIT」と「JOB KNIT WARM」を検討してみてくださいね。