【2024年】ストーンアイランド|ミラノ現地取材シリーズ

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2024年の1月に開催された、「ピッティ・ウォモ」と「ミラノファッションウィーク」のレポートをシリーズで全10回にわたってご紹介します。

取材は現地在住ライターの田中美貴さんにご協力いただきました。

ファッションをより楽しんでいただけるような、24年〜25年秋冬のコレクションのトレンド情報をお届けします。


ストーンアイランド (STONE ISLAND)

「ストーンアイランド」は1982年にイタリア・モデナ郊外のラヴァリーノで創業し、アイコニックなガーメントダイ、着心地や機能性を追求した革新的な素材研究と製品開発で知られてきたカルト的ブランドだ。

昨年、「モンクレール」の傘下に入り、今後の動向が注目されていたが、今回は、ミラノファッションウィークにてブランド初のプレゼンテーションを発表。とはいえ、今回は買収後の新たなチャプターのスタートを祝う特別なプレゼンテーションで、今後は大々的なイベントを継続する予定はないということだ。

新しいローンチとして、「ストーンアイランド」は新たなマニフェスト 「The Compass Inside」を発表し、2024 年春夏コレクションのキャンペーンビジュアルを公開していたが、今回も同じテーマのプレゼンテーションを行った。これは、2012年に「ストーンアイランド」が創業30周年を迎えたことを記念して、「ピッティ・イマジネ・ウオモ」の際に行ったプレゼンテーションを継承するような演出をしている。

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Courtesy of:Stone Island

その際にはアーカイブモデル200体を壁一面に備えた棚の上にずらりと展示していたが、今回はその時の雰囲気同様、54体のモデル達が一面の棚の上に立ち、そこに音楽と光線のインスタレーションが織りなされるというものだった。

これらのモデルたちが着用していたのは、1999年のコレクションで発表された「ストーンアイランド」が初めて金属素材をフィーチャーしたアーカイブピースである、ブラックナイロン地に 100%ステンレススチールのメッシュが施された「ピュアメタル・シェルパーカ」と、新コレクションの中から今シーズンのキーピースとなる10点を合わせた計11アイテムだ。

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Courtesy of:Stone Island

新コレクションで登場したのは、まずは前出のアーカイブモデル「ピュアメタル・シェルパーカ」を進化させ、特殊なナノテクノロジーを駆使して、強力ナイロンをベースにアルミニウムを練り込んだ 2 層のオーガンザからできた「メタルメッシュPVD ナノテクノロジーダウン」。それから、半光沢の透明ポリウレタン・フィルムで保護されたポリエステル・メッシュ素材をガーメントダイし、衣服の下に液体ガラスの層があるかのような独特の視覚効果を生み出しつつ、適度な防風性と撥水性を備えた「グラスカバーDCガーメントダイド」を、3つのピースで展開。

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Courtesy of:Stone Island

そしてメタリックな光沢を持つナイロンメタル素材はエコニル®再生ナイロン糸を使用した「ナイロンメタル イン エコニル®リジェネレイテッドナイロン ウィズプリマロフト®」からは、スナップで留めるタイプのライトジャケットと、プリマロフト®-TCでパディングされたボンバージャケット2モデルが登場した。

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Courtesy of:Stone Island

さらに、「ストーンアイランド」のアイコニックなラインである、完全モノクロームの「ストーンアイランドゴースト」シリーズの新モデルで、ウール95%、カシミア5%の重厚な素材によって作られたピーコートとシングルブレストのジャケットも発表された。

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Courtesy of:Stone Island

 繊維やテキスタイルへの飽くなき研究と染色、仕上げの実験、そしてそれを革新的なデザインで作り上げるカリスマ的ブランド「ストーンアイランド」が、変わらずその姿勢を貫いていることを証明するプレゼンテーションだった。

取材・文/田中 美貴

大学卒業後、雑誌編集者を経てイタリアへ。現在ミラノ在住。ファッションを中心に、デザイン&インテリア、カルチャー、食、旅などの記事を有名紙誌、WEB媒体に寄稿。コレクション取材歴は20年。TV、広告などの撮影コーディネーションや、イタリアにおける日本企業のイベントオーガナイズやPR、カタログ作成や翻訳なども行う。

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