ミラノファッションウィーク2025春夏|GUCCI
2024年の6月に開催された、「ピッティ・ウオモ」と「ミラノファッションウィーク」のレポートをシリーズで全8回にわたってご紹介します。
取材は、今回も現地在住ライターの田中美貴さんにご協力いただきました。
ビジネスファッションをより楽しんでいただけるような、メンズドレスのトレンド情報をお届けします。
※全シリーズをご覧になりたい方はこちら。
Courtesy of:GUCCI
昨年クリエイティブ ディレクターに就任した、サバト・デ・サルノによるメンズコレクションも二回目となる「グッチ」。
今年1月に行われた初のメンズコレクションでは、昨年9月の2024年春夏ウイメンズと同じ「GUCCI ANCORA」(Ancoraとはイタリア語で“もっと”を意味する)というテーマを掲げ、「もっとグッチを愛してほしい」というメッセージをあえてリピートした。
登場するアイテムもウィメンズと呼応させているものが多く、メンズ・ウイメンズを連動させながら基盤づくりを行っている様子が見られた。
今回の2025春夏メンズコレクションではがらりとイメージを変え、カラフルな色使いとリラックス感が漂う新しい方向性を打ち出した。
ランウェイショーの会場も、今回はデザイン・建築関連の複合文化施設ミラノ・トリエンナーレ・デザイン・ミュージアムをチョイス。
これは、ミュージアムはすべての人に開放され、誰もが自由にインスピレーションを得られる場所であり、人々の出会いの場所でもあるからだとか。
そんな思いを反映してか、メディアやバイヤーなどの関係者以外にも400人の学生をショーに招待し、ミュージアムのエントランス前の広場にスペースを設けて、ショーを公開した。
コレクションは “都市と海辺の出会い” というコンセプトで、パステルカラーやシャーベットカラーといったカラフルな色や海のモチーフをモダンなテイストに融合。自由な雰囲気とリラックス感を提案する。
テーラリングを軸にしてはいるものの、コートはポケットを高めの位置に施したり長いスリットを入れることで、シルエットにひねりを加える。
またシングルジャケットは袖の部分にプレスを入れることでシャープな表情を生み出し、ポプリンで仕立てたダブルジャケットは軽くリラックスした印象をプラス。
そこにメッシュポロやショーツ、または足首にボタン付きタブをあしらったパンツをコーディネートすることで都会的なイメージも加えている。
Courtesy of:GUCCI
そして中でも特に目を引くのは、開襟シャツ。カラフルな色使いで、サーファー、イルカ、ハイビスカスなど海にまつわるモチーフのインフィニティプリントが施されていたり、大きなユーティリティポケットが付いていたり。
ジャガードでハイビスカス柄を施してデニムシャツもある。
Courtesy of:GUCCI
また職人技を活かしたアイテムにも注目だ。
ビーズのフリンジを全体にあしらったワークジャケット、トリムにフリンジを入れたりフラワーモチーフの刺繍を施したシャツ、スパンコールのインターシャを色糸で手編みした長袖ポロシャツ、エンボス加工でコーデュロイのように見えるスエードの襟を施したジップアップジャケットなど、様々に登場した。
Courtesy of:GUCCI
小物類は、取り外し可能なパーツでカスタマイズできる、アーカイブのラゲージからのインスピレーションのバッグや、ブランドのアイコン的存在であるホースビットの付いたポインテッドトゥのブーツやローファーなど、伝統を感じさせるものから、カラフルな色使いのパテントレザーのソフトなバッグや、バレーシューズのようなカラフルなスキューバ素材のスリップオンまで、これまではあまりなかったようなアイテムも揃う。
多くのモデルがストラップが付きサングラスを付けて登場しているのも印象的だ。
Courtesy of:GUCCI
大学卒業後、雑誌編集者を経てイタリアへ。現在ミラノ在住。ファッションを中心に、デザイン&インテリア、カルチャー、食、旅などの記事を有名紙誌、WEB媒体に寄稿。コレクション取材歴は20年。TV、広告などの撮影コーディネーションや、イタリアにおける日本企業のイベントオーガナイズやPR、カタログ作成や翻訳なども行う。
「FABRIC TOKYOでオーダーしませんか?」
FABRIC TOKYOはビジネスウェアのオーダー専門ブランドです。フォーマルからビジネスカジュアルアイテムまでオーダー可能です。
一度採寸すれば、あとはスマホでオーダーできるので、まずは採寸だけしてみたいという方も大歓迎です。
ぜひ一度、お近くの店舗へお越しください。