シャツを長持ちさせる、上手な汚れの落とし方|襟編
自分にあったシャツは少しでも長く大切に着たいですよね。
シャツは直接体に触れるもので、他の服に比べて特に汚れやすいため、早めのケアが大切です。
シャツの襟裏の汚れは放っておくと、汚れが蓄積して落ちにくくなってしまいます。
間違ったケアをしてしまうと生地を傷めてしまう原因にもなるため、正しい方法でケアをしましょう。
この記事では、シャツの襟汚れの原因や防止方法などを詳しく解説します。ご家庭でできる襟汚れの落とし方も紹介していますので、この記事を参考にチャレンジしてみてくださいね!
この記事を監修した人襟川 諒佑|ANSWER 編集部
FABRIC TOKYOの各店舗にて、お客さまのコーディネートをご提案しながら、ビジネスファッションの情報を発信するメディア「ANSWER」編集部に所属中。趣味は古着屋めぐり。カジュアルめなコーディネートを考えるのも好きです👔
シャツの襟汚れ・黄ばみの落とし方〜基礎知識編〜
いくら洗濯をしても落ちないシャツの汚れ。特に、襟の裏の汚れや黄ばみは厄介で、クリーニングに出しても汚れや黄ばみが残ったまま戻ってくることもありますよね。でも、汚れの性質を知り、それぞれに合ったケアをすれば意外と簡単に落ちます。まずは汚れの種類から把握していきましょう。
汚れは大きく分けて3種類
汚れには大きく分けて「水溶性」「油溶性」「不溶性」の3種類あります。
それぞれ洗濯やクリーニングで「落ちるもの」と「落ちないもの」があるので、それぞれの汚れの特性を知り、適切な方法でケアをする必要があります。
水に溶けやすい汚れを「水溶性汚れ」と言います。代表的なものに飲み物や汗などの汚れがあります。
洗濯機で落ちる汚れなので、洗濯機に洗濯用洗剤を入れて洗うケア方法が適しています。
皮脂やマヨネーズなどの油分を含んだ汚れが「油溶性汚れ」です。
水(洗濯機)では汚れが落ちにくく、ドライクリーニングや食器用洗剤などを使ったケアが適しています。
「不溶性汚れ」は泥や埃(ほこり)、ガムなどの固形物による汚れです。
こちらも洗濯機では落ちない汚れのため、乾燥させてから石鹸(せっけん)などを使って落とす方法が適しています。
ただし、油溶性の黄ばみは、長いあいだ放置してしまうとほこりなどが付着してしまいます。黄ばみが黒ずみになり、汚れが落ちなくなることも珍しくありません。黄ばみをみつけたら、早めにケアするようにしてくださいね。
シャツの襟汚れ・黄ばみの落とし方〜ノウハウ編〜
シャツの襟の汚れを落とせず、諦めてしまっている人もいるのではないでしょうか。でも、ご自宅にある“あるモノ”を使うだけで、シャツのしつこい襟汚れも簡単に落とせます。その方法をお伝えします。
自宅で洗濯する際に用意したほうが良いもの
飲み物をこぼした時にできたシミやその日の汗など、「水溶性の汚れ」は洗濯用洗剤で落とせます。
しかし、皮脂や汗などの油分を含んだ「油溶性の汚れ」や、固形物による「不溶性の汚れ」は洗濯用洗剤では落ちません。そんな時、この3つを使えば簡単に落とせます。
- 食器用洗剤
- クレンジングオイル
- 石鹸(せっけん)
「油溶性の汚れ」を落とすのに適しているのが食器用洗剤です。
食器用洗剤は食器に付いた食べ物のソースなどの油分を含んだ汚れを落とすための洗剤ですよね。
汗も油分を含んでいるので、食器用洗剤との相性は抜群。
油分を含んだ汗などの汚れも簡単に落とせます。
やり方はいたって簡単です。汚れが付いた襟部分に食器用洗剤を数滴垂らし、5分ほど放置して手洗いするだけ。これだけで洗濯用洗剤では落ちなかった襟汚れも簡単に除去できます。
メイク落としで使うクレンジングオイルも、「油溶性の汚れ」を落とすのに最適なアイテム。
クレンジングオイルは油分が多く含まれているメイク用品を落とすためのアイテムなので、シャツに付いた皮脂も簡単に落とせます。
食器用洗剤では落ちにくい頑固な「油溶性の汚れ」には、クレンジングオイルを使ってみてくださいね。
汚れがついた襟部分にクレンジングオイルを数滴垂らし、油溶性の汚れを浮かしてから食器用洗剤で汚れを擦ると綺麗に落とせます。
泥や埃など、固形物による「不溶性の汚れ」は、石鹸を使うと綺麗に落とすことができます。
石鹸は服に着いた泥の粒子を小さくしてくれるため、洗濯用洗剤よりも泥汚れやガムなどの固形の汚れを落とせます。
泥汚れなどは一度ドライヤーで乾燥させて叩いてから石鹸で擦ると綺麗に汚れが落ちます。
※シャツの生地によっては食器用洗剤・クレンジングオイルの成分によって、シャツの生地が変色する可能性がありますので、目立たないところで試した上でご利用ください。
実際にシャツの襟の汚れを落としてみました!
普段着ているシャツの襟汚れを落としてみました。
ご自宅でシャツを洗濯する時のポイントも解説していますので、こちらも合わせて参考にしてみてくださいね。
シャツを自宅で洗濯する際のポイント
シャツを洗濯機で洗う際は、洗濯ネットに入れて洗う方法がお勧めです。
洗濯ネットに入れずに洗うと他の服同士が擦れてしまい、ダメージの原因になってしまいます。長持ちさせるためにも、必ず洗濯ネットに入れて洗濯するようにしてくださいね。
シャツの襟の汚れを落としてみた結果……
「水溶性」や「油溶性」など汚れの種類によってケア方法が異なることはお伝えしてきました。
実際に汚れが落ちるのか私物のシャツを洗濯してみました。
洗濯前
こちらのシャツは、1年ほど前に購入し、週に1〜2回くらいのペースで着ていました。普段はそこまで気になりませんでしたが、よ〜く見ると襟裏に黄ばみがついているのがわかります。
黄ばみは「水溶性」と「油溶性」の汚れなので、洗濯用洗剤にくわえてクレンジングオイルを使って洗濯してみると……
洗濯後
一目瞭然です。
洗濯用洗剤では落ちなかった襟裏の汚れも、洗濯前にクレンジングオイルを塗り、汚れを浮かせるだけでこんなに簡単に落ちました!
誰でも簡単にできるだけでなく、おもしろいほど汚れが落ちますので、ぜひチャレンジしてシャツを長持ちさせてくださいね。
今回実際に洗ったシャツはこちら!
カラーバリエーションが豊富でコスパの高いノンアイロンのシャツです。
形態安定性が高いので洗濯してもシワが気になりません。
シャツを頻繁に着用する方はお手入れの負担を軽減できるのでおすすめです!
シャツの襟の汚れを防止する方法
クレンジングオイルを使えば、襟や袖口の汚れは落ちましたが、そもそも汚れをシャットアウトできればいいのに……。
そんな人におすすめの方法がありますので紹介します。
アイロン用の洗濯のりが汚れをシャットアウト
シャツの汚れや黄ばみ防止に効果的なアイテムが「アイロン用の洗濯のり」です。アイロン用の洗濯のりを汚れやすい襟裏や袖口に塗ることで、シャツ生地がコーティングされます。
洗濯のりによってシャツ生地がコーティングされることで、皮脂や汗をブロックし、汚れが付きにくくなります。
シワが取れパリッとするので見た目も綺麗になります。
まとめ
シャツの襟裏の汚れ、黄ばみを綺麗にするためには汚れの種類を理解して適切な対処をすることが重要です。
特に押さえておくべきポイントは3つです。
- 皮脂や汗など油分を含んだ汚れには食器用洗剤、クレンジングオイルを使うと綺麗になる。
- 泥汚れやガムなどの固形の汚れには石鹸が最適。
- シャツの襟裏の汚れ、黄ばみがつかないようにするためにはアイロン用洗濯のりを使うと防止できる。